Q.やがて自分にも死が降りかかると悟ったのは、いつ頃ですか。
フランシス・ベイコン-一七のときです。
はっきり覚えています。舗装道路に犬の糞があって、
それを見ているうちに突然思ったのです。
これだ、人生とはこういうものだ、と。
おかしなことですが、それから数カ月間悩みました。
そして、言ってみれば、事実を受け入れたのです。
自分は今ここにいるけど、存在しているのはほんの一瞬であって、
壁にとまっている蠅のようにたちまちはたかれてしまうのだ、という事実をです。
(フランシス・ベイコン・インタヴュー)